2002年8月21日(水)    さかもと未明

戸塚ヨットでは、新入生を坊主にすることにしています。これは"儀式"のようなもので、新しく所属する社会(戸塚ヨット)と、今までの社会(家庭、学校等)との違いをはっきりさせるためのもの。つまり、「あなたは今まで生ぬるい社会にいましたが、これからは厳しい社会になりますよ」という宣告のようなものです。

また、非行少年などがよく、髪を伸ばしたり茶パツにしたりしています。これは虚栄心の表れです。本当の「力」を持たない者が、ある"振り"をするための手段の1つです。ピアスもそう。だから、これをまず取り払ってやることで、その子は本来の弱い自分に向き合わないといけなくなります。情けない自分を見ないといけないのです。これを敢えて見せてやる事が大事。ここからが「進歩」の始まりです。

戸塚ヨットに来た新人は、髪を切られた瞬間に顔が変わります。表情が柔らかくなるのです。目尻が少し下がります。本当は嫌なはずなのに、表情に安堵感が現れるのです。これが、校長の言う「強い者を前にした安心感」です。「これで自分は敵から守ってもらえる」という、本能的な安心感。

さて、19日に入った曽我君ですが、まだ坊主にしていませんでした。自分から「して欲しい」と言ってきていたのですが、コーチも忙しくて「後で」と放っておいたのです。すると、とうとうハサミを持ってやってきました。そこまでされたら仕方ないので、坊主よりちょっと長めに切ってやったとか(自分から来た生徒には、さほど厳しくする必要もありません)。曽我君、一言「サッパリした」と笑顔を見せたそうです。既に1階の雑魚寝部屋に下り、台所仕事も積極的に手伝っているとか。入校初日より、表情もぐっと落ち着いてきたみたいです。

私事ですが、漫画家のさかもと未明さんと仲良くさせてもらっています。レディスコミック界では有名な方のようですね。残念ながら、私は読んでいないので知りませんでした。

未明さんは確か2年前、「新潮45」の取材「突撃!戸塚ヨットスクール」で初めてスクールに体験入校をし、その後方々で戸塚ヨット擁護論を話して下さっています。実物はとても綺麗な人で、私は「押しかけ女房」的に未明さんのお手伝いを始めました。

その未明さん、数々の連載を持っているのですが、その1本で私を登場させて下さっています(雑誌「アフタヌーン」シーズン増刊初秋号)。うれしいのでここにご紹介します。興味のある方は、是非ご覧になって下さい。


※文中の生徒名は全て仮名です。

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