2003年1月3日(金)    相原君入校

新年最初の新人は中学3年生。学校には行っていましたが、何となく早退してしまったり、遅刻してしまったりを繰り返していた、無気力型の子供です。「できないかも…」が口癖で、いつも何からも逃げ道を作っている。そうしておけば、実際できなかった時に楽だから。でも、本当はそんな自分に焦りや憤りも感じている。だけど自分ではどうすることもできない…。

小学校高学年の頃に仮病を使って学校を休んだ時、親御さんはそれに気付いていながら彼を叱りませんでした。「物分りのいい親」を演じていたのです。でも、そのことを今、親御さんは悔やんでおられます。「もっと叱ってあげればよかった」と。あれから何年も経ってから、彼が怒られたがっていたことを感じたそうです。やはり、悪い事は悪いと言ってあげる。当たり前のことなのに、今の世の中、それが「いい」とされない風潮になっているんですね。

ご両親が、まだ完璧な不登校とまでは言えない相原君を入校させようと決めた理由は、身近に同じような例を見たからだそうです。親戚に1件、軽い不登校の子供を放っておいたばっかりに、ご両親がとても苦労している家があるとか。精神科を何件回っても埒があかず、結局子供は大人になっても働かずに引きこもったまま…。

「我が子だけはそんなことにはさせない」。親御さんの、子供に対する深い愛情と危機感の強さが、早めの決断を促しました。人それぞれ、危機感の感じ方は違うもの。相原君の親御さんが見聞きした情報は、幸いなことに息子さんを早く救う助けになったかもしれません。無気力の子供が甦る道は、かなり険しいようです。でも、相原君が、一日も早く親御さんの思いが理解できる人間になることを願わずにはいられません。


※文中の生徒名は全て仮名です。

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