2003年5月19日(月)    合宿所便り―その1―

今回から、皆さんに合宿所の様子をお伝えする事になりました横田です。(私と2人の子供は、合宿所で生徒の皆さんと生活を共にしています。)これからコーチとして、また一人の主婦として、合宿所の生活をレポートしようと思います。

合宿所は、海に面した3階建ての建物で、1階が台所と生徒の部屋、作業部屋(ありとあらゆるネジやクギ、カナヅチその他工具類が入っています)。2階がコーチの部屋と居間兼応接間、新人生徒の部屋、女子生徒の部屋。3階は校長室、私共親子の部屋などとなっています。また、ウインドサーフィンの道具を入れたコンテナや、艤装する場所のある「広場」と言っている広い庭も、建物のすぐそばにあります。

さて、今日は月曜日。通常の訓練はお休みで、起床もいつもより1時間遅い8時です。すぐに朝食の仕度をしてゴミを出します。朝食、後片付け、掃除、その後、冬服と夏服の入れ替えや整理。

明日、1年間の訓練を終了して帰る事になっている栗田君(34歳、元無気力)も、自分の荷物をダンボール箱に詰めています。料理主任として、献立を立てたり、買い物リストを作ったり、台所でテキパキと後輩に指示を出していた栗田君ももう帰ってしまうのかと、少し寂しい気持ちになります。

代わって料理主任を務めるのは中川君(18歳、元無気力)と、相原君(15歳、元無気力)。中川君は学習塾に通っているので、土・日・月、相原君は火・水・木・金の担当です。

昨日はさっそく中川君と相原君が中心になってメニュー作り。今日の昼食はざるうどんと天ぷらで、なかなかのでき栄え。夕食も、野菜を豚肉で巻いて焼き上げたものとポテトサラダで、こちらも好評につき新定番メニューとして認定(?)されました。

中川君も栗田君に劣らずテキパキと指示を出し、
「はい、人参の千切り3本分!」
「じゃがいもゆでて!」
「そっち、洗い物!」
…と、次々飛んでくる指令を受けて、台所は大忙しです。私もみんなと一緒に台所を手伝っているのですが、みんなの年齢を考えると、自分がその頃には何もできなかったことを思い出し、みんな本当によくやっているなと思います。

ところで、今日は栗田君の送別会をやろうと思い、秋吉さん(中2、不登校)とケーキを焼くことにしました。秋吉さんはまだ台所を手伝えるところまでいっていませんが、今日は特別に許可が出たのです。午後の間に2人でせっせと卵を泡立て、スポンジケーキを3台焼きました。秋吉さんはやはり女の子。ケーキ作りも慣れていて、手順が分かっているのでとてもやりやすい。

夕食後、みんな2階に集まって、まずはケーキの飾りつけ。生クリームをたっぷり塗り、クルミを散らし、チョコレートやアラザンをふりかけ…と、3つの異なるトッピングです。秋吉さんには庭のバラを飾り、トッピングは初めての地平君(24歳、元無気力)も張り切ってシックなケーキに仕上げました。

そして、和やかに始まったティーパーティーも、途中から場外乱闘あり、人生相談ありと、若いコーチ2人を交えての夜は更けてゆくのでした。明日はまた早朝から体操。風が吹けばいいなと思いながら、床に入りました。


※文中の生徒名は全て仮名です。

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