2004年2月22日(日)    合宿所便り NO.91「自ら進歩せよ」

長い間、プレーニング(ウィンドサーフィンの技術で、滑走状態を言います)間近で進歩が止まっている生徒がいます。彼の総合的な生活態度を見ていても同じです。
生徒の中では古株の立場。ウィンドのことだけで言えば「せめてプレーニングができないと、後輩に示しがつかんぞ」と、痺れを切らして注意をしたことがあります。
自分の気づかなかった事実を知らされ、彼はそれから熱心にウィンドの本を読み始め、練習にも前向きに取り組んでいます。

あと数ヶ月もすれば、この生徒はここにいないでしょう。トレーニングは限られた時間内でしかできません。しかし、もっと大きな問題があります。それは、仮にプレーニングできたとしても、それはあくまで他人から「課題」を与えられたからに過ぎないということです。
言われないと気づかない、ならば、一生人から課題を与えられ続けるのでしょうか。自分で見つけた課題を解決できるのはいつのことになるでしょう。
必死にならなければなりません。これから始まる人生の中で…。

この日記で、あえて生徒の名前を出さないことがあります。以前、「合宿所だより」を読んでいる方が合宿所に来られた時のこと。その方に悪気はなくても、「この子が例の非行君ですかー!」と、あっけらかんと話されたことがありました。本人はどんな気持ちがしたでしょう?そういうこともあるので、たとえ仮名であっても伏せさせて頂きます。


さて、訓練終了15分前になり、西の空が急変し、黒々とした巨大雲がものすごい勢いで私達を覆いました。恐ろしさに襲われ、終了の合図。陸上でも、東コーチが終了の赤旗をかかげ、駆けつけました。突如、突風が吹き荒れ始めたのです。

終了の合図を耳にしているのに、自分勝手に解釈した訓練生が1人、沖まで走って行ってしまいました。何とか自力で帰って来ましたが、その日のニュースや新聞を見て背筋が凍りました。琉球大学のボードセーリング部の学生さんが流され、1人の方が亡くなっていたのです。

あの突風と共に迫って来た恐ろしい巨大雲は、脳裏に焼き付いています。今後の危険回避の為、絶対に忘れてはならないと、深く考えさせられました。

この日、後輩部員2名を単身で助けに出られ、亡くなられた方の御冥福を祈ります。


※文中の生徒名は全て仮名です。

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