| 2004年2月27日(金) |
合宿所便り NO.94「今時珍しい子」 |
暖かい日々の連続。本日は風が収まり、穏やかな日となりました。
そこで昼間は観光をし、夕方、久々に銭湯に行ってみました。
銭湯、銭湯と大はしゃぎの白岩さんと秋吉さんは、さすが女の子です。
その点、男の子達は冷めたもの。入浴時間は1時間なのに、30分ぐらいで湯船から上がってしまいました。
そんな中、1人、目を力一杯つむって、頭を洗っている生徒がいました。
頭を洗い終え、周りの仲間を振り返ると、もう誰もいません。慌てて洗面器と腰掛けを元の場所に戻し、仲間のもとに駆けて行こうとしました。
その時、1人の初老のオジさんが、体を洗う動作を止め、「坊や」と呼びかけました。
「はい」と、何事か分からず、立ち止まった彼。
「今、これを自分で元の場所に戻したんだね」と、確かめるように生徒に尋ねます。
「はい」と、当たり前の事のように答える生徒。
「偉いなあ。関心したよ」と、そのオジさんはとても喜んでいます。
「はい」、と言って戻って行く生徒の顔に、嬉しさが見えました。
この素晴らしい出来事に気がついた人は、その場に何人いたでしょう。
これは、確かに当たり前の事であり、普通の事です。しかし昨今、日本中の銭湯での子供のマナーの悪さはひどいものです。その場で叱ったら、逃げるし謝りもしません。親達は子供にいった何をしつけているのか…?
この生徒は、第三者から誉められた事で、自信の芽が出てきました。
「おい!ここを卒業して、コーチがいない所でも、ああいう事はきっちりしていくんだぞ。実際に知らないオジさんが誉めてくれたやろ。嬉しいやろ!ああいう事は大事なんだぞ。形だけやないぞ。お前は、これから社会で生きていくんや。その際、他人への気遣いは、とっても大事なんや」
裸と裸、男と男で、私は彼に道標を示しました。
彼は、目を輝かせています。彼の感動は、より大きく膨らんだようです。
初老のオジさんの、遠い記憶にある銭湯の光景。そこには、公共の場で生まれるお互いの気遣い、マナーやエチケットがあったのでしょう。久しぶりに感激してもらえて良かった…。
『生徒の日報』
「今日は、銭湯で知らないおじいちゃんにほめられました。理由は、自分が使ったイスを、元あった場所にちゃんと片付けたからです。とてもよかったです。お礼まで言われました。こういう事をどんどんしていきたいです」
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